2005年07月16日

FOMAプラスエリア

NTTドコモさんのFOMAの新機種(901is)の発売にあわせて、FOMAプラスエリアというものを知ることになった・・

単純にエリアが広がったと受け止めてしまいそうですが・・どうも、様子が違う・・なぜなら、それまでに発売されたFOMA端末ではFOMAプラスエリアを使うことができないからです。

もともとFOMAなどの第3世代携帯(3G携帯)と呼ばれる携帯電話は、2GHz以上の高い周波数の電波を使っています。これは、低い周波数に空きがないから、第3世代携帯という新しいサービスは高い周波数を割り当てるしかないわけです。電波は有限なんですね・・

ところが、携帯電話用として使うには2GHz帯はちょっと・・と思う・・周波数が高いほど、電波は直進性が高くなり、ビルの陰や建物の中に入りにくくなる・・もちろん山の陰も同じです。それで、一つのアンテナでカバーできる範囲が狭くなるうえ、エリア内なのに切れることもあるのです。
電波をCDMA方式にしたところで、高い周波数の欠点を補うのは難しいでしょう・・

さて、ではFOMAプラスエリアとは何なのか・・最初、思いついたのは、movaとのデュアルモード機かな・・ということ・・デュアルモードというのは、例えば2つの無線部を持つような機種や、方式の違う電波を1台の端末で使えるようにした機種・・簡単に言えば1台で2台分入っているようなやつです・・ところが、プラスエリアでもFOMAの機能が使えるから、movaとのデュアルモードではないですね・・

結局、話を伺ったところ、800MHz帯で、新たにFOMA用のネットワークを整備したとのことなんです。800MHz帯は2GHzより周波数が低いため、電波もよく届く・・そこへW−CDMA方式の設備を整備したそうです。だから、FOMAの最新機種は、2GHzと800MHzのデュアルモードみたいな感じになっているらしい・・

800MHz帯は、もう飽和状態で空きが無かったはずだが、何とか確保できたとのこと・・そして、メインは2GHz帯で、それで主要部をカバーして、中山間部や田舎など、電波がある程度飛んで欲しい所を800MHz帯で整備するような感じにしたいとのことだった・・

FOMAを含め3G携帯は2G携帯よりエリアが狭い・・特に中国地方にいたら痛感する・・プラスエリアで整備が進むと、2G携帯のmovaと互角になってくるかもしれないですね・・

ここで、気になるのはボーダフォンさんが、対抗策を打ってくるか・・3G携帯への移行が一番遅れていると言われているので、何らかの対抗策を打たないと・・とは思うのですが・・

auさんはもともと、2.5世代と言われるcdma−Oneとデュアルモードになっている(というか、auさんの場合、普通に言われるデュアルモードとは違うみたいです)ので、第3世代携帯ではエリアが最も広く感じる・・ただ、第3世代の高速通信が使えるエリアは、通話できるエリアより狭いことに注意・・でも、メールや通話なら、比較的田舎でも使えるのは便利です・・

ドコモさん・・エリアをau並に田舎まで整備して、それより優位にするには、800MHz帯を使うのがよいと考えたのかもしれません・・

さて、自分は3G携帯じゃなくて、ドコモさんの2G携帯です・・実は、普段使っていたら気が付かないのですが、これデュアルモード機なんですよ・・800MHzと1.5GHzの・・
中国地方では800MHz帯しか整備されていませんが、関西地方や関東地方東海地方では800MHz帯が飽和状態なので、1.5GHz帯もドコモさんは電波を確保しており、1.5GHz帯の設備も設置されているんですよね・・

それにしても、携帯電話の通話料・・高いですね・・3G携帯のネットワーク整備に各社とも追われていて、相当の予算をネットワーク整備に使っているようです・・でも、テレビ電話やゲーム・着うたのダウンロードができるより・・通話料を安くする競争の方が個人的にはうれしいのですが・・(苦笑)

kensan156m at 10:47│TrackBack(0) 電気・通信・PC等 

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この記事へのコメント

1. Posted by Nagano   2005年07月19日 21:07
FOMAプラスエリアって便利そうですね〜
私のはN900iなので使えませんが・・・
今までのmovaのエリアの広さはかなりのものでしたから、それを使える
って言うのは良いですね。
FOMAエリアとmovaエリアが両方使えるんですよね?(あれ、違うかも)

で、電波にも容量があるって言うのは全く想像がつきません。
固定電話みたいに電話線が通っているのなら分かりますが(笑)
うーん・・・ 電波にも限界がある・・・ どういう意味なんでしょうね??
2. Posted by けん   2005年07月19日 23:38
>Naganoさん
FOMAのエリアとmovaのエリアの両方を使えるというのは・・違うんですよ・・
movaの電波変調方式はTDMA方式で、最高通信速度もフルレート3回線占有してもやっと28Kbps程度です。とてもFOMAの機能は使えないんです・・

FOMAプラスエリアは、movaのエリアと全く違う物で、新たに800MHz帯でFOMA用の設備を設置するそうです・・
当分の間・・movaのエリア>FOMA+FOMAプラスエリアのエリア
となると思います。
3. Posted by けん   2005年07月19日 23:40
文字数制限に引っかかったので・・

電波が有限の資源というのは、例えば、テレビのチャンネルを考えてみてください、もし、同じチャンネルで2つの放送局が放送したらどうなるでしょうか?電波が混信して使い物にならない・・それで、別々のチャンネルに放送局が割り当てられているんです。
ぶっちゃけた言い方をすれば、このチャンネルが有限なんです・・今の日本みたいに、携帯電話が6000万台もあれば、チャンネルは不足するわけですよね・・

ちなみに、デジタル方式の基地局(アンテナ)一基で同時に300程度の端末と通信できるそうです。かつては、アンテナ一基で数Kmをカバーしていたのですが、都心部では完全に飽和状態になるので、PHS並に数百mごとにアンテナを整備しているらしいです・・
4. Posted by Nagano   2005年07月22日 09:53
へぇー、そうなんですか。
分かった様な分からなかった様な(笑)
5. Posted by けん   2005年07月22日 20:14
>Naganoさん
そうなんですよ・・災害時や年末年始、携帯がつながらないのは、回線・・つまりチャンネルが不足するからです。